恋愛ホルモンとは?

こんにちは!アイカタ編集部のヨシオカです。
今回は「恋愛ホルモン」について紹介します。

恋愛は、人間関係の中でも特に心を動かされる体験の一つです。しかし、恋愛が始まるとき、継続するとき、そして終わるときには、いくつかの生理学的、心理学的要因が関与しています。この記事では、恋愛における「恋愛ホルモン」の役割と、恋愛関係における寿命について掘り下げていきます。

恋愛ホルモンとは?

恋愛を経験する際には、ただ心が動くだけではなく、私たちの体内でも様々な化学的変化が起こります。これらの変化は主に、恋愛に関連するいくつかのホルモンによって引き起こされるもので、恋愛感情の起伏やパートナーとの絆の深まりを促します。これらのホルモンは、恋する心だけでなく、身体もまた、愛を深めるために活動していることを示しています。以下では、恋愛における主要なホルモンとその役割について、より詳細に解説します。

ドーパミン:恋愛を加速させるホルモン

ドーパミンは「快楽ホルモン」とも呼ばれ、恋愛の初期段階で特に重要な役割を果たします。新しい恋が始まると、ドーパミンが大量に放出され、これによって心地よい興奮状態や幸福感を感じることができます。このホルモンは、私たちをその人にもっと近づきたいと思わせ、恋愛感情を加速させる原動力となります。

ドーパミンは恋愛の初期段階、特に新しい人に対する魅力を感じ始めたときに大量に放出されます。この時期は、相手に対する好奇心が高まり、興奮や喜びを強く感じる時期に相当します。しかし、 関係が安定し、新鮮さの感覚が薄れ始めると、ドーパミンの放出量は徐々に減少します。長期的な関係では、この高揚感は落ち着き、安心感に置き換わる傾向があります。

セロトニン:恋愛の幸福感をもたらすホルモン

セロトニンは、私たちの気分を安定させる役割を持つホルモンです。恋愛が進行するにつれて、セロトニンのレベルが増加し、これによって落ち着きや幸福感を感じることができます。セロトニンは、恋愛における精神的な安定感や満足度を高めることに貢献します。

セロトニンは恋愛関係が成熟し、安定した段階でそのレベルが増加します。相手との関係に満足し、深い絆や信頼感を感じ始めた時期に相当します。 恋愛関係においてセロトニンが減少するというよりは、セロトニンの安定的な放出によって関係の安定性が維持されます。不安定な関係やストレスが多い関係では、セロトニンのバランスが崩れることがあります。

オキシトシン:絆を深めるホルモン

オキシトシンは「愛情ホルモン」または「絆ホルモン」とも呼ばれ、特に長期的な関係において重要な役割を果たします。肉体的接触や抱擁、キスなどによって放出されるこのホルモンは、パートナーとの絆を深め、信頼関係の構築を助けます。オキシトシンの作用により、二人の関係はより強固なものへと発展していきます。

オキシトシンは、パートナーとの肉体的接触が増える中期から長期にわたる恋愛関係で放出されます。信頼と安心感が増すことで、このホルモンの放出が促され、より深い絆の形成に寄与します。オキシトシンの放出は、関係が悪化したり、身体的な接触が減少したりすると減少する可能性があります。しかし、安定した長期関係では、オキシトシンは恒常的に放出され、絆を支える役割を果たし続けます。

アドレナリン:恋のドキドキを生むホルモン

アドレナリンは、恋愛の初期によく見られるドキドキ感や緊張感を引き起こします。相手に会う約束をするだけで心拍数が上がったり、顔が赤くなったりするのは、このホルモンの影響によるものです。アドレナリンは、恋愛における興奮状態を高め、相手への魅力を一層感じさせます。

アドレナリンは恋愛の非常に初期段階で放出され、新しい相手への興味や好奇心、緊張感を生み出します。このホルモンは、恋愛が始まるきっかけとなるドキドキ感を提供します。ドーパミンと同様に関係が進展し、お互いに慣れ合い、安心感を感じるようになると、アドレナリンの放出は減少します。初期の緊張感や不安が落ち着き、より穏やかな関係性に移行します。

これらのホルモンは、ドーパミンとアドレナリンが恋愛の初期、関係性が発展していない段階で現れ、恋愛における情熱的な側面を燃え上がらせる作用があります。しかし、これらは常に存在するわけではなく、関係性の成熟に伴って減少していきます。関係性が成熟した段階だと、情熱的な側面よりも穏やかで安定した関係性のために、セロトニンとオキシトシンを安定させることが重要になります。

恋愛ホルモンは恋愛の異なる段階で異なる役割を果たし、私たちが恋愛を通じて経験する様々な感情や行動の背後にある化学的な反応を司ります。恋愛ホルモンの働きを理解することで、恋愛の感情がどのように生まれ、深まり、時には変化するのかについて、より深い洞察を得ることができます。恋愛における賞味期限を「ドキドキがなくなるまでの期間」と定義するのであれば、遅かれ早かれ訪れるものだといえます。「死ぬまでドキドキできる関係」というのは、おそらく難しいでしょう。

恋愛ホルモンと倦怠期の関係性

倦怠期は、恋愛関係において、初期の情熱や興奮が薄れ、日常のルーチンが支配的になる段階を指します。この期間中、カップルはしばしば、関係に対する満足度が低下し、お互いに対する新鮮な感情が失われていくことを感じるかもしれません。倦怠期の主な原因は、ホルモンの変化、コミュニケーションの欠如、生活の圧力、そして互いの理解と受容の欠如にあります。この期間を乗り越えるには、新たな共通の趣味や活動を探求する、日常から抜け出して特別な時間を過ごす、そして最も重要なのは、正直で開かれたコミュニケーションを維持することです。これにより、関係に新鮮な息吹を吹き込み、お互いに対する理解を深めることができます。

前述の恋愛ホルモンの話と結びつけて考えてみると、倦怠期はドーパミンとアドレナリンの分泌が緩やかになった段階といえます。3ヶ月で倦怠期が訪れる、なんて話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?3ヶ月経つとお互いに慣れてしまい、当初の新鮮さや情熱を感じにくくなるでしょう。快楽や興奮を司るホルモンが減少することで、物足りなさを感じ、それが関係の悪化に繋がるようになるということです。

これを前提に倦怠期をどのように乗り越えるかを考えてみると、やはり情熱的に燃え上がっている期間に、いかに情熱以外の部分に目を向けられるかだと考えます。将来の話や価値観のすり合わせを行い、単に「異性として好き」というだけでなく「人間として好き、尊敬できる」というような状態の下地を作ることで、いざ情熱の炎が鎮火した時でも尊敬や親愛といった感情で穏やかな関係性を築くことができます。

恋愛ホルモンの特性を知り、良い関係を持続するために

良好な恋愛関係を持続させるためには、恋愛ホルモンの特性を理解し、以下のような努力が必要になるでしょう。

コミュニケーションの強化

情熱的な関係を終えた後の関係を良好にするために、定期的に感情や将来、自身の考えなどについて話し合い、誤解を避け、信頼を築くことが重要です。腹を割って話すことで、お互いがより安心できる存在になる必要があります。オープンで正直な対話は関係の基盤を強化するので、恋愛の初期段階から継続的に対話を重ねると良いでしょう。

パートナーへの感謝を伝え合うことで、お互いの価値を再確認しよりポジティブな関係を育むきっかけとするのも良いでしょう。

新鮮さの維持

恋愛における新鮮さは過ごす時間が増えるにつれて自然の減少するものです。しかし、だからと言って、完全に新鮮さやロマンティックな感情を度外視していいわけではありません。共通の趣味や新しい活動を一緒に体験することで、関係に新鮮さと興奮をもたらすことができます。日常からの小さな脱却や、予期せぬサプライズは、情熱を再燃させる効果があります。

相手に対してだけでなく、各々が自己成長に励むことで、関係も同時に成長し、また新鮮さを生むことにも繋がります。自己実現への努力は、相互の尊敬と魅力を高める効果もあるので、より絆を強固なものにしていくでしょう。

まとめ

恋愛ホルモンは、恋愛関係の全ての段階で重要な役割を果たします。これは人間の身体の仕組みとして組み込まれている機能なので、基本的には抗えないものです。長い時間を過ごせば、出会った頃のようなドキドキが失われるのは避けようのないことです。それを理解した上で長期的な関係を育む上で何をするのか?ということが重要です。